にせいの日記

「自分の好きなものってなんだろう?」という疑問を解決するために、気が向いた時に好きなことを書いてみて、「自分の好きなもの」をあぶり出そうと試みています。

素数大富豪研究会2018を開催しました

*この記事は、素数大富豪 Advent Calendar 2018 の22日目の記事です。

素数大富豪 Advent Calendarももう3年目ですね。*1

これはつまり、私の「素数大富豪大好き歴」が3年目に突入したということを意味します。

昨年は2月から12月まで札幌で「素数大富豪で遊ぼう会」を開催し、結果としてコンスタントに素数大富豪が遊べる環境を手に入れました。

その主催も昨年末には引退したわけですが、4月には仕事が変わってまた時間的に余裕ができたので、今年は9月に素数大富豪研究会を開催しました。

sig-prime-d.localinfo.jp
何を隠そう、私が首謀者です。

そして何を隠そう、この研究会を開催したいと考えたのは、アドベントカレンダー素数大富豪で遊ぼう会in札幌があったからです。


素数大富豪アドベントカレンダーは、「こんな素数あるよ」「こんなの作ったよ」「こんな楽しみ方があるよ」「こんな風に世界が広がったよ」「素数が好き!素数大富豪が好き!」という個人の発想や経験が集積される場となりました。その内容は、深く共感できるものからさっぱり理解できないものまでいろいろです。その多様性がとても面白いのです。

個人的にはゲームに勝つことに対してあまり執着がないので、戦略研究はさらっと流し見る程度だったりします。最近気付きましたが、数字がたくさん並んでいると自然と目を滑らせる癖もあるようです。逆に、「こんな風に遊んだよ」系の記事は大好きで、共感できるポイントを心に刻みながらじっくり読んでしまいます。*2

そして素数大富豪で遊ぼう会in札幌では、素数大富豪について語り合って意見交換をできる場ができました。人の意見を聞くのも面白いし、自分の意見や考えを聞いてコメントを貰えるのもすごく楽しい。そして何よりも「素数大富豪がなければ存在しなかったはずの世界」に身を置いているという感覚がとにかく面白い。

もっとこの世界に浸かっていたい、と思った時にたどり着いた結論が、素数大富豪研究会の開催でした。*3

f:id:bluewindow:20181223152211j:plain:w150

ただ、ここで気を付けねばと思ったのが、発表内容の偏りです。
素数大富豪のゲーム性に一番の魅力を感じる人ばかりが集まってしまうと、戦略研究に終始してしまうのではないか。アドベントカレンダーで面白いと感じた「素数大富豪の魅力の多様性」が発揮されきらないのではないか。*4
このことに関しては、自分が違うタイプの発表をするという以外にさほど対策も思いつかず、発表申込期間中はずっとハラハラしていました。しかし結果的にはいいかんじのバランスになってくれたのではないかと思います。どうもありがとうございました。

てなかんじで、素数大富豪のアレコレについてじっくり考え語り合い楽しむためだけの1日が実現できました。
f:id:bluewindow:20180918102925j:plain:w250
↑辻さんによるオープニングスライド。クラークさんかわいい。*5
f:id:bluewindow:20181223152859j:plain:w250
↑関さんによる招待講演「素数大富豪の数学的定義」。板書かっこいい!
f:id:bluewindow:20180917143235j:plain:w150
↑戦略研究から最も遠い立ち位置で発表してやろうという気持ちで作ったポスター発表*6

なお、素数大富豪研究会の内容や様子に関してはもりしーさんが書いてくださったブログなどご覧いただければと思います。
prm9973.hatenablog.com
もりしーさんは研究会の開催にあわせて強化合宿を開催してくれました*7
こういうレポートをちゃんと書けるところも心から尊敬します…。*8

ちなみに戦略研究に関しては、うちがあまり興味がない*9というだけで、ゲームを成長させるためには必要不可欠なものだと思いますので、ぜひ誰か素数大富豪勉強会とか開催してみてはいかがでしょうか。基本的なルールは崩さないままに人間がどこまでいけるものなのか、見てみたい気持ちはあります。



さて、今年やったことの話をしたので、ついでに来年やりたいことも書いておきます。


来年の目標は「Wikipedia素数大富豪のページをつくる」です。

素数大富豪」という名前はとてもキャッチーで興味を引かれますが、同時に、一部の人にとっては「難しそうですね」の対象になります。以前はまぁそれでもいいかなと思っていたわけですが、素数大富豪で遊ぼう会in札幌を開催してみて、素数大富豪というゲームにはうちが認識していた以上の魅力があることがわかりました。具体的には「素数ってなんだかわかんない」という人でも楽しめるだけの面白みが十分にあるということでした。

うちは、自分が出会った素敵なものはどんどん人に伝えていきたいと思うタイプなので、素数大富豪についてもいろんな人に知ってもらいたいと考えました。そして「素数大富豪で遊ぼう会」はあくまで「素数大富豪に興味を持ってくれる人をかき集めて(自分が)素数大富豪で遊べる場をつくる」ことが目的でしたが、それだけでは足りないことに気付いたのです。

素数大富豪」という名前に怯えてしまう人でも、素数大富豪で遊ぶことによって新しい楽しみに出会うことができる可能性がある。それなら、もっと積極的にハードルを下げて、いろんな人が挑戦しやすい環境を作ることはできないだろうか。

そんなことを考えていて、とりあえず手始めにやりたいのがWikipediaのページ作りなのです。易しい日本語で素数大富豪を紹介したい。多少マニアックなゲームに見えるかもしれないけれど実はすごく面白くて魅力的なゲームなんだよ、ということを発信したい。「やってみたら面白い」は確かにそうなんけど、だからこそやっぱり「やってみたくなる紹介」の場をもっと増やしていきたい。

まぁこのとおり文章を書くのはあまり得意ではないので苦労しそうだなとは思いますが、ある程度形ができれば加筆してくれる人も現れるだろうと思うのでなんとかがんばります。あ、もちろん誰かが作ってくれたページに加筆する形になっても一向にかまいませんので、先に作れちゃうぜっていう方がいれば作成よろしくお願いします。


あとは、素数大富豪研究会2019も開催します。2018に参加して楽しかったなーと思ってくださった方、あるいは楽しそうなのに参加できなくて残念だったなーと思ってくださっている方はぜひまたご参加いただければと思います。

ちなみに現在は、開催候補地に関する情報を大募集中です。

せっかく「研究会」という登録制のコミュニティを作ってしまったのでその繋がりを活用するということも考えたらいいとは思うのだけど、、その辺りは年が明けたらまた考えますね。


まだしばらくは素数大富豪に飽きることはなさそうなので、素数大富豪の楽しみがどこまで広がるのか、来年も引き続き注目しながら遊んでいきたいと思います。

*1:カレンダー冒頭のちょっと盛り気味の素数大富豪紹介文が「日曜数学クラスタ界隈で大流行中」→「世界の片隅で大流行中」→「流行がとどまるところを知らない」と少しずつ成長してるのが地味に面白い。笑

*2:2016年12月17日のラプラスさん「素数大富豪に出会ってから」とか、2017年12月14日のふみ川さん「数学アレルギーの私が素数大富豪に出会ったらアレルギーが治って生きるのが楽しい話」とか、好きすぎて未だに読み返します。

*3:また同時期に謎の「学会がやりたい」衝動に襲われたため、学術研究会の体裁を真似ることになりました。おかげさまで超楽しかったです。

*4:あとは、大学の教室を借用するにあたって情報数学系の研究会を装っていたので、これがただのゲーム会になっちゃ困るという事情も多分にありました。

*5:辻さんには「とにかく全体的に学会っぽくしたい」「学術的な研究会に参加したことはないけどなんとなくかっこいいイメージで」「とはいえ参加者には学会未経験者もいるから取っ付きやすさも大事」という勝手な要望だけを伝えて当日のほぼ全ての進行をお任せしたんですが、見事に学会とイベントのいいとこ取りのような会を実現していただきました。感謝です。

*6:ちなみにポスター発表ではもう1件、楽しみ方判定チャートに関することも発表しました。これは我ながらなかなか実用的だったと思ってます。 nisei.hatenablog.com

*7:もともと札幌勢でMathPower前に合宿がしたいという話があって、そこにたまたま研究会がぶつかったので日程を合わせてくれたという形です。3連休最終日の夜という変な日程になっちゃって申し訳なかった。。合宿はとても楽しかったのでまたやりたいです!判定員としての参加でもいいから!

*8:8月にあったロマ数札幌とか日曜数学会ミニin札幌とかもめっちゃ楽しくて参加レポート書きたいと思ったのに全部下書きに埋もれている。。悲しい。。そして素数大富豪研究会に関しても、10月中に出します、と言っていた研究会誌がまだできあがっていないのは本当になんと言ったらいいのか…生きてるといろいろあるなっていうのを考慮に入れた上で余裕をもった予定を立てないとダメですよ、みなさん。。

*9:うちよりもっと熱い気持ちを持ってできる人がいると思うという意味。