にせいの日記

「自分の好きなものってなんだろう?」という疑問を解決するために、気が向いた時に好きなことを書いてみて、「自分の好きなもの」をあぶり出そうと試みています。

「自分の住む地域では素数大富豪関係のイベントがない」とお嘆きのあなたへ

この記事は、素数大富豪 Advent Calendar 2019の15日目の記事です。

14日目はせきゅーんさんによる合成数出しにおけるルール変更案 - INTEGERSという記事でした。
合成数カマトトに関しては、素数大富豪にのめりこんでいる人達の中で最近一番話題のトピックスだと思うので、未読の方はぜひチェックしてください。ちなみに私はカマトトとかしても何も活かせないタイプのプレイヤーなのですが、合成数カマトトについては全然別の方向から思うことがあるのでこの機会に注釈欄に書き残しておきたいと思います。*1*2*3


さて、本編です。

素数大富豪に特化したイベントとしては、大学祭等のイベントに出展されるものの他、「素数大富豪で遊ぼう会」「素数大富豪研究会」などが各地で開催されていますが、未だその開催地域は限られており、全国にはまだまだ存分に素数大富豪ができていない人がたくさんいることと思います。
また、素数大富豪関係のイベントが、飛行機を乗り継いでいかないといけないような遠方でばかり開催されて辛いという方もいるかもしれません。

そこで今日は、素数大富豪で遊ぼう会の立ち上げの経験から、こんな風にしたらいいんじゃないかなという私の考えをまとめてみました。誰かの何かの参考になれば幸いです。*4

1.まずは友達を誘う

少なくとも1人以上の友人と、1組以上のトランプと素数判定機があれば、「会」はすぐにでも開けます。*5
参加してもらう友達については、初めから素数大富豪に興味津々である必要はなく、少しの好奇心や優しさからお付き合いしてくれる人であれば十分です。同じレベルで遊ぶとより楽しいと思うので、できれば3人以上で集まるのがオススメです。
ただし、途中で「素数大富豪ばっかりやってても飽きるから他のゲームやろう」とか言い出す人は、今回の計画においては有害なので、そっと対象から除外しましょう。*6

2.イベントとして告知する

イベント名をつけて、SNS等で日時・場所を告知しましょう。

イベント名は、開催趣旨と地域がはっきりとわかるようにします。「素数大富豪で遊ぼう会in○○」でもいいですし、独自の名前をつけてもかまいません。ただ「数学ゲーム会」とかつけてしまうと数学好きの人しか興味を持ってくれませんし、ここでは素数大富豪」というキャッチーな名前を存分に活用することを強くオススメします。こうすると、たまたま素数大富豪という名前が気になって検索した人に見つかりやすくなりますし、他地域で素数大富豪が大好きな人の目にもとまるようになります。

日時は、開始時間と終了時間をはっきり示した上で「遅刻・早退OK」「飛び入り・初心者大歓迎」と明記すると、参加のハードルが下がります。

場所は、自宅以外のどこかにしましょう。素数大富豪で遊ぼう会in札幌は、初回は飲食店(カフェ&居酒屋)で開催しました。
お店でやるメリットは、参加費が各自の飲食代しかかからないので、納得感があるということです。
デメリットとしては、人数が多くなったり時間が長くなったりするとお店に迷惑がかかる可能性があることです。雰囲気を大事にしていそうな喫茶店ではなく、学生を歓迎してくれそうなを探しましょう。ボードゲームなどを置いているような少しごちゃっとしたカフェがあればベストです。また、居酒屋では十中八九カードが汚れますので、100均などでどうなってもいいトランプを買っていくのがオススメです。
もちろん、勝手に集まってトランプをやっていてもいいようなスペースが近くにあればそこでやってもかまいません。ただし、初回から有料で場所を借りると、参加者が少なかった時に悲しい気持ちになり、次に開催するのが億劫になります。最初の数回は「最初に誘った友達しか集まらなくてもOK」の気持ちで準備しましょう。*7

大切なのは、最初から多くの人を集めることではなく、「飛び入りで参加しても歓迎されるイベントがこの地域で開催されている」という情報をできるだけ多くの人に知ってもらうことです。

1で誘った友達には「もしかしたら知らない人が来る可能性もあるかも?たぶん来ないと思うけど」くらいに伝えておきましょう。

3.実施状況をwebに公開する

開催したら、必ず素数大富豪をプレイしている様子を写真に撮りましょう。多くの人が参加しているように見せるため、会場全体の写真は人が一番集まっている時に撮ります。参加者が撮影NGの場合も、さすがにトランプの写真だけでは味気ないので、手などが映り込むようにすると人間味が出て良い雰囲気のイベントに見えます。

公開の形は、なんでもかまいません。素数大富豪界隈は今のところtwitterかブログが多いように思います。facebookは、外の人の目に触れづらいのであまりオススメできません。*8
得意な人はyoutubeなどで動画にして公開してもいいですが、なるべく開催してからすぐに公開できる方法にしましょう。何人くらいでどんな雰囲気でやっているのかがわかるように、写真をたくさん使えると良いです。

知り合いもいない初めてのイベントに参加するとき、その参加者にとっては発信されている写真や記事だけが唯一の情報源になります。「良く見せたって仕方ない…」などと思わず、なるべく参加しやすい雰囲気に見えるよう工夫しましょう。

4.継続して開催する

イベントの信頼度というのは「人が集まっている」「会の内容がわかる」「何度も開催している」の3点で大きく上がります。ここまで、友人を誘って人を集め、webで会の内容を公開してきたので、あとは回を重ねればよいだけということです。頻度としては1ヶ月に1回くらい開催できると理想的です。*9
メンバーは毎回同じでもいいですが、新しく誘える友達がいればぜひどんどん誘いましょう。そのうち、初心者への説明スキルも自然と上がっていきます。

そして、もしイベント情報を聞きつけて参加してくれる人が現れたら、きちんと自己紹介をして、参加者同士が積極的にコミュニケーションをとるよう気を回しまくりましょう。
「誘われて参加した友人」はあなたが誘わなくなった瞬間に来なくなる可能性大ですが、素数大富豪のイベントと聞いてわざわざ足を運んでくれた参加者」はとっっっても貴重です。決して、相手がこちらに馴染んでくるのを待ってはいけません。同じイベントに参加する一員として、大歓迎しましょう。

ちなみに2017年2月11日に始めた素数大富豪で遊ぼう会in札幌で、初めてweb経由で情報を得て自分から参加してくれる人が現れたのは2回目(2月下旬)、完全に面識のない人が参加してくれたのは5回目(4月下旬)でした。*10

5.辛くなったら信頼できる人に任せてみる

何度も開催していると、なかなか新しい人が集まらず、古参の友人はだんだん飽きてくるという時期がやってくるかもしれません。こんな時期が来てしまうと、精神的に辛いです。自分のやっていることは自己満足でしかなくて、ここで終わりにしたって誰も困らないんだろうなーなんてネガティブな気持ちになったりもします。

そんなとき、もし信頼できる人が1人でもいれば、その人に代わりに開催してみてもらいましょう。やってもらうことは最低限でかまいません。ここまでやってきたルーティンの3分の1くらいを引き継いでもらえればいいかなという気持ちで投げてみましょう。そして、自分は参加者として参加します。
そこでもし「やっぱり自分ならこうしたい」と思ったら、その気持ちを大切にして、また次からは自分で主催しましょう。
もし「このイベントには参加しなくてもいいかな」と思ったら、元々のイベントが自己すら満足させられていなかったということに気付きましょう。

イベントなんて自己満足でいいんです。人のために開くイベントは続きません。ぜひ、自分が参加者になったときに楽しい・また参加したいと思えるイベントを作りましょう。

6.素数大富豪の全国規模のイベントに参加してみる

4までのようにしてイベントの開催と発信を繰り返していると、例え参加者が大幅に増えることはなかったとしても、素数大富豪界隈の人達の耳には必ず入ります。その辺りで、少し足を伸ばして、他の人の開く素数大富豪イベントに参加してみましょう。大会でも交流イベントでも、なんでもかまいません。「○○(地域)で素数大富豪会やってます」と自己紹介したら、少なくとも素数大富豪マニアのような人達(もりし●さんとかはなぶ●んさんとか)は知ってくれていると思います。

ここでは「自分の地域にも素数大富豪コミュニティが存在して活発に活動している」ということを他のイベント主催者にアピールすることを目標にします。
もし幸運にも発表するような機会があるのであれば、積極的に自分の地域の会の様子を発信しましょう。素数大富豪ではコミュニティによって出される素数の傾向が異なることが指摘されているので、「よく出る素数」「最近流行った素数」などを紹介しても面白いかもしれません。

「あの地域にも熱心な素数大富豪プレイヤーがいて、他地域でのイベントにも参加したい気持ちがあるらしい」とわかれば、きっと次に何かの開催を検討する際には、場所や日程の候補を絞るにあたって、アクセスしやすさも考慮してもらえるはずです。

7.新企画を立ち上げてみる

素数大富豪は、考案者は存在するものの、誰のものでもありません。やりたい企画があれば自分で開催するのが一番手っ取り早いです。
6までやってダメなら、より大きいイベントを自分で作っちゃいましょう。


はい、以上です。
ここまで書いてみて、結局私から贈れる言葉は「自分でやろう」の一言に尽きるということに気付きました。

素数大富豪をやるには、トランプと素数判定機だけあれば十分です。しかし、イベントにするに当たっては、場所・プログラム・小道具・説明方法・進行方法・規模など様々な工夫が考えられます。そこが素数大富豪イベントを作ることの面白さのひとつでもあるように思います。

あとひとつ断言できるのは、あなたが今 素数大富豪を楽しい・好きだと感じているのであれば、他の人にその素数大富豪の楽しさを伝えられることは本当に楽しいです。

迷うくらいならやってみましょう。きっといい素数大富豪友達に出会えます。
*11


素数大富豪 Advent Calendar 2019、明日16日目はicqk3さんの「絵札2枚可変型、特に9枚11桁(予定)」です。なんだかまた強くなれそうな予感がしますね…!



 

*1:まず、個人的には合成数カマトトが嫌いなんですが、その理由は全然合理的なことでもなんでもなく、ただ「数のことを大事にしてないかんじがするから」です。特に、何も考えずに並べられて素因数や指数として出されたような数が可哀想。だって、出した人ですらその数には何の期待もしてなくて、一瞬で流されてしまうんでしょ?そんな光景を見ると、命を奪われ人間の食卓に並べられたにも関わらず食べられることもなく捨てられる肉や魚や野菜を見る時と同じような気持ちになります。。そこはせめて全部素数にするとか!楽しい語呂にするとか!しようぜ!!って内心思っていたりします。この気持ちがうまく言葉にできなくて、たまに合成数カマトトを見ると「ダサい…」とか言っちゃうんですが、それは卑怯というよりは非道な行為だと感じて(≠考えて)いるからなのです。気分を害されたらすみません。

*2:あともうひとつ関連して、こういう話をしていてたまに感じるのは、素数大富豪に関しても、キリスト教カトリックプロテスタントのように、複数の考え方が混在しているなぁということです。まぁキリスト教に例えるのが適切かはここではどうでもいいんですが、「この世界の創造主である関真一朗氏が定義したものこそが真の素数大富豪である(※改良してもいいけど関さんの定義や意図から外れるのは違うでしょ)」と考える場合と、「素数大富豪とは、関真一朗氏の考案した、素数を取り扱うトランプゲームである(※改良の余地はあるかもしれない)」と考える場合では、ルールの改変への許容度が異なっていて、この辺りをきちんとお互い認識した上で話し合わないとそもそも論点が定まらず議論が平行線になったりします。ただ、前者で神格化されている関さん自身が率先して後者の立場を示してくれているから、ルールに関する話題は大いに盛り上がるし、素数大富豪はまだまだ進化するんだろうなと思います。ちなみにうちはたぶん前者寄りで、「自分の感性に大きな影響を与えた素数大富豪」というものへの愛が強すぎて、素数大富豪をひとつのゲームとして客観的に見ることが難しくなっている自覚があります。素数大富豪は私にとって、自然数という友達を作って世界を広げてくれた恩人(恩ゲーム)です。

*3:あとあと、カマトトゴツ美(KA0TT523/13101010523)っていう素数が最近イチオシなのでぜひみんなカマトト使って10を集めて出して見せてください。
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*4:他にも素晴らしいイベントを開催している人はたくさんいるので、偉そうなこと言える立場では全然ないのは承知してるんですが、素数大富豪関係のイベントを立てることに関して文字で発信している人がまだあまり多くないので、思うことを書いてみた次第です。ちなみに素数大富豪で遊ぼう会in札幌は2018年からもりしーさんに引き継いでもらっています。素敵な後継者が見つかって私は幸せ者です。

*5:友達がいない人は、まず何繋がりでもいいので友達を作りましょう。トランプは108円で買えます。素数判定は、無料スマホアプリかウェブサイトが便利です。

*6:もちろん「似たようなゲームをいろいろやって楽しみたい」というのであればかまいません。あくまで「素数大富豪に特化したイベントを育てる」という目的においては邪魔になるという話です。

*7:素数大富豪で遊ぼう会in札幌は、初回がカフェ&居酒屋、2回目が北大内のカフェ、3回目は北大内の学生向け施設のロビーで、4回目に初めて場所を借りて参加費を設定しました。

*8:facebookは、実施状況の報告には不向きですが、地域で実施するイベントの宣伝としてはなかなか良い仕事をしてくれます。素数大富豪で遊ぼう会in札幌は、できるだけ告知の露出を増やそうとfacebookにもイベントページを作っていて、そちらを見て参加してくれる人もちらほらいました。また、facebook経由で来る人はだいたい好奇心が旺盛でイベント参加慣れしているので、リピーターになるかはともかくとして、参加したらそれなりに楽しんでくれる人が多い印象があります。

*9:素数大富豪で遊ぼう会in札幌は、私が素数大富豪中毒真っ盛りで開始したイベントだったので楽しくてだいたい月2で開催していました。仕事も繁忙期で残業続きだったはずなのにどうして実現できたのかはもはや不明ですが、この時期はしっかり準備して中身のクオリティを上げるよりもとにかく会を開いていろんな人と素数大富豪をやることが必要だったし、結果的にはそれが良い方向に働いてくれたかなというかんじがします。

*10:参考になるかは不明ですが、素数大富豪で遊ぼう会in札幌の初回から何回かの実施報告を貼っておきます。今自分で見ると好き放題に試行錯誤してて楽しそう。 nisei.hatenablog.com nisei.hatenablog.com nisei.hatenablog.com nisei.hatenablog.com nisei.hatenablog.com

*11:無理なら諦めて札幌に来てください。いつでも待ってます。もりしーさんが。