にせいの日記

「自分の好きなものってなんだろう?」という疑問を解決するために、気が向いた時に好きなことを書いてみて、「自分の好きなもの」をあぶり出そうと試みています。

素数大富豪MATH POWER杯の3年間の進化

今年も10月6〜7日で数学の祭典「MATH POWER 2018」が開催されました。

mathpower.sugakubunka.com

この32時間ぶっ通しの数学のお祭りで、深夜パートとしてすっかりおなじみになった「素数大富豪トーナメント」。

2年前の初開催時には、楽しくてこんな分析をしてみたりしました。
nisei.hatenablog.com

で、去年は途中で力尽きて公開できていなかったわけですが*1、さすがに3年分の試合を観てその成長っぷりに感動したので、今年こそは書ける範囲で書きます!!


言いたいことはただひとつ、
素数大富豪の進化がとにかくすごい
ということです。


このことを確認するために、試合中に出された素数の変化を示すグラフを作ってみました。

<3年間で出された素数の記録>
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横軸は、年ごとに出された素数を小さい順から付番しただけなので、あまり意味はありません。*2

縦軸は、出された素数の値を対数軸でプロットしたものです。
出された素数の最大値は
 2016年:131011(3枚出し)
 2017年:246810121(7枚出し)
 2018年:812102124139(9枚出し)
と、どんどん大きくなっています。

しかも2017年の場合は7枚出しがこの1回しか成功しておらず、6枚出しも一度も出されていませんが、2018年の場合は8枚出し以下もそれなりに出されています。

<出された素数合成数の枚数による集計>
f:id:bluewindow:20181024005559p:plain

明らかに出される枚数が増えていますね。


2017年を「2億の時代」と呼ぶなら、2018は「8千億の時代」であり、来年には「兆の時代」がやってくるのかもしれません。

ただ、冒頭には「素数大富豪の進化」と書きましたが、本当に進化しているのはもちろんプレイヤーの方です。素数大富豪プレイヤー達は、素数大富豪を通して、今まで誰も知らなかった(素数であることは示されていても、興味を持って覚えられることのほとんどなかった)大きな素数達と出会い、お友達になっているのです。

こんな風に、素数大富豪によって人間の能力が開花させられ人間と素数の関係性が変化していく様をリアルタイムで鑑賞できる、この時代に生きることができている我々は本当に幸せ者なんじゃないでしょうか。


なお、ここまでの戦いを見逃してしまった方も、2017年以降の試合の様子についてはニコニコ生放送で鑑賞できます!やったね!*3

※開始時間などは自分で探してください。だいたい12時間目とかくらいです。

また、2016年の試合の様子はすうがくぶんかさんが動画で公開してくださっています。*4

また気が向いたら、今度は出された合成数の変化なんかについても語りたいところですが、欲を出しすぎると下書きに埋もれるので今日はこのへんで。


(おまけ)基本データ

以上に示したデータは、全てニコニコ生放送で流れた試合のみを対象に私が手作業でまとめたものです。基礎となりそうな情報は以下に記載しておきます。

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なお、もし間違いがあったらそれは集計時に私が寝ぼけていたということだと思います、すみません。

*1:MathPower2017というタイトルの下書きはあるんですが、中身は途中で途絶えています…

*2:2016年に74種類、2017年に95種類、2018年には148種類の素数が出されました。

*3:2017年は永久保存版的に残してもらえるようですが、2018はいつ消えるかよくわからないので観られる人は早めに観て分析しておきましょう。。

*4:11/4追記。情報くださったtsujimotterさんありがとうございます〜