にせいの日記

「自分の好きなものってなんだろう?」という疑問を解決するために、気が向いた時に好きなことを書いてみて、「自分の好きなもの」をあぶり出そうと試みています。

映画館で観る「映画 風の谷のナウシカ」がすごかった

風の谷のナウシカ」を、映画館で観てきた。

すごかった。本当にすごかった。
感動しすぎて、帰り道では全力で自転車をこぎ、海からの風を全身で感じて、そのことにまた感動していた。

「映画 風の谷のナウシカ」が、最高だった。


風の谷のナウシカは、昔から好きだった。

「尊敬する人は?」と言われたら一番にナウシカの名前が浮かんだ。
マンガは小学生の頃に読んだ。「皇弟」の読み方がわからんと思いながら、それでも重くて深い話をしているなぁと思いながら読んだ。いつか大人になったら読み返してもっと深く理解したいなと思った。
映画はもちろん、何度も観た

……と、思っていた。思い込んでいた。

しかし今日、映画館でこの作品を観て、初めて気付いた。

私が今まで観ていたのは、その多くが金曜ロードショーナウシカだった。

実家にいる頃は、周りの家族が洗い物をしたり、パソコンをいじったり、明日の予定について話しかけてきたり、そういう中で観る「金曜ロードショーナウシカ」だった。
一人暮らしになってからも、メールを読んだり、CM中にトイレに行こうとして若干遅れたり、少し先の休みの飛行機の予約をしたり、スマホゲームをしたりしながら観る、「金曜ロードショーナウシカ」だった。
妙にテンションの高いCMとか、むやみに感動させようとしてくる車のCMとか、そういうのが間に挟まる、「金曜ロードショーナウシカ」だった。

ストーリーはわかっている。何が起こるかは全部知っている。素敵な作品であることも知っている。
時々あるかっこいいシーンを観てわくわくしたり、腐海の美しさや恐ろしさに気持ちをはせる、それが私にとっての「風の谷のナウシカ」になっていた。

そんな私は、「映画 風の谷のナウシカ」を何もわかっていなかった。


映画館で観る「風の谷のナウシカ」では、あっという間にその世界に吸い込まれた。

事あるごとに涙が出た。
父を失ったナウシカ
壊されていく谷を守ろうとする人たち。
戦いの緊迫感。
「ラステル」に関しては名前が出る度に泣いた。
いろいろな人の感情に寄り添い、押し流された。

感情が揺さぶられる快感。
未知の世界に包まれる感動。

それから、どんな状況でも周りにきっちり指示を出すナウシカもかっこいい。
ユパ様も強すぎてかっこいい。ミトも好き。

映画は、たしかに漫画とは少し違う展開だけれど、映画として観てもとてもよくまとまっている。
人間のこと、環境のこと、戦争のこと、言い伝えのこと。
本当に内容が盛りだくさんで、これは映画館で、目の前の映画だけにしっかり向き合える環境だからこそ、やっと受け止め切れるものだったのかもしれない。

www.ghibli.jp

作品が公開された頃には、私はまだこの世に存在していなかった。
この企画を立案し、実行してくれた全ての人にお礼が言いたい。
生きてる間に、「風の谷のナウシカ」を映画館で観ることができて本当によかった。

そしてやっぱり映画館というものを応援したい。
私たちをまだ見ぬ世界に連れ去ってくれる映画館は、夢のような場所だ。
映画館でなら、興奮した大勢の人々と一体となることも、宇宙でひとりぼっちになることもできる。


話を戻すと、映画館で観る「映画 風の谷のナウシカ」はすごかった。

風の谷のナウシカが好きだ」って、今なら胸を張って言える。むしろ大きな声で言いたい。

近いうちに、今度こそ、漫画も読み返そう。