にせいの日記

「自分の好きなものってなんだろう?」という疑問を解決するために、気が向いた時に好きなことを書いてみて、「自分の好きなもの」をあぶり出そうと試みています。

素数大富豪徹底攻略!~ビギナー編~

標記の内容について、2月21日(日)の第1回日曜数学会in札幌で発表させていただきました。

↓参加しました報告はこちら
nisei.hatenablog.com


今回はスライドシェアにはあげていないので、代わりに発表の中身について書いておきます。

0. 基本ルール

素数大富豪を知らない人のために、
「カードを並べて数字を作る」
「大きい素数を出したい」
というようなごく基本的な部分だけ紹介しました。

ルール解説は、懇親会でやることになったらその時にすればいいやと考え、グロタンカットの話などは省略しました。
(実際、懇親会前にはtsujimotterさんが面白おかしく解説してくれましたw)

1. 素数を覚えよう!

以前のプレゼンでも使用したスライドを再利用しつつ、
とにかく素数を覚えたらいいんだよ、というお話をしました。

↓以前のプレゼンはこちら
nisei.hatenablog.com

なお、「3枚で出せる素数の一覧」のスライドについては、以前に使ったスライドに誤りがあったため、修正しました。
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このカード並べ、最初に作った時はそんな辛くなかった気がしたのですが、いざ修正してみたらだいぶ面倒でした。。笑

2. 合成数も覚えよう!

この流れだったら入れなきゃだな、と思って入れたトピックでしたが、残念ながら中身を充実させる余裕がありませんでした(_ _;) 無念…

3. 研究してみよう!

最後に、素数大富豪を題材とした自由研究について紹介しました。

(1)素数大富豪素数問題(SDSP)

素数大富豪で出すことのできる素数の個数」を求める問題。
9桁(50,184,877個)までは求めたけど…そういえば続きやってないですね…。

(2)素数大富豪素数問題その2

素数大富豪で出せる素数のパターンを、カードの枚数ごとに数え上げようという試み。
この研究では、同じ数でもその表現方法が違えば別でカウントします。
(例:「J3」と「AK」はともに「113」を表現しているが、2通りと数える)
これの結果は、かなり実用性が高いのではないかと勝手に思ってます。

(3)カード枚数毎の最大素数大富豪素数問題

素数大富豪で出すことのできる素数のうち、最大のものは何か?」というのが最大素数大富豪素数問題ですが、これはこの時点では未解決だったので*1、とりあえず手作業(素数チェッカ使用)で、カードの枚数ごとにコツコツ探してみたよ、という報告です。

<結果>
1枚:13
2枚:12 13
3枚:13 13 11
4枚:13 11 12 11
5枚:13 13 12 13 11
6枚:13 13 13 13 10 11
7枚:13 13 13 13 13 11 13
8枚:13 13 13 13 13 12 10 13
9枚:13 13 13 13 13 13 10 10 11
10枚:13 13 13 13 13 13 12 12 12 11
11枚:13 13 13 13 13 13 11 12 11 11 11
12枚:13 13 13 13 13 13 12 12 11 12 10 11
13枚:13 13 13 13 13 13 12 12 11 10 11 12 11
14枚:13 13 13 13 13 13 12 12 10 12 10 10 11 11
15枚:13 13 13 13 13 13 12 12 12 11 10 12 10 11 11
16枚:13 13 13 13 13 13 12 12 12 11 12 10 11 11 10 11
17枚:13 13 13 13 13 13 12 12 12 11 12 10 10 11 11 10 11
18枚:13 13 13 13 12 12 12 12 12 12 11 10 10 10 11 10 11 11
19枚:9 13 13 13 13 13 12 12 12 12 12 11 11 11 10 10 10 10 11
20枚:9 9 13 13 13 13 12 12 12 12 12 11 11 11 10 10 10 10 12 11

※なお、この結果に間違いがあって誰かが素数大富豪に負けたとしても私は一切の責任を負いません

(4)素数大富豪素数使用カード問題(仮称)

素数大富豪で素数をつくるとき、偶数カードの使い道に迷うことってありますよね?
でも本当に偶数カードは使いづらいのでしょうか?
…という動機から調べ始めた研究です。
それっぽい問題タイトルを募集中です。

最初は手作業(Word使用)で数えようとしたのですが、4桁の途中でさっさと断念。久々のRubyで調べてみました。*2

結果は、調子に乗ってグラフにしてみました。
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使うカードの枚数が少ない時は、当然、偶数の使用頻度は低いのですが、枚数が増えるに従って、他の数字とあまり変わらなくなってきます。
これは、少なくともトランプで表現できる範囲の素数においては、十の位以上の数は偶数も奇数も同じくらいの頻度であるということが示せそうな予感…!

これをさらに続けてみて、この線がどこに近付くかというのを出してみたい!ですよね!

あとは発表後に、ジョーカーを使わないパターンも調べて比較してみたいなーとも思ったのですが、それはまだ調べてません。。

まとめ

  • 素数は素人にも手が出しやすいので素敵
  • そんな素数に興味を持つきっかけになる素数大富豪というゲームも素敵
  • みなさん素数大富豪しましょう

おまけ

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※この40009という数字は、即日、素数大富豪本家(考案者)のせきゅーんさんのブログでも紹介されました!
integers.hatenablog.com



以上が、せきゅーんさんの目に触れて気分を害してしまったらどうしようとハラハラしながら披露した発表の内容でした!
なんか最近ますます素数大富豪が盛り上がっているようで、さすがに急かされている気持ちになり、4ヶ月以上遅れましたが公開してみました。やっと胸のつかえがひとつとれた気分。笑

*1:なんとこの日曜数学会の翌日に、最大素数大富豪素数問題は解決されました!すごい! うちがここでこの発表をしたのがきっかけだったら感動ものなのだけど…どうなんだろう。

*2:ちなみにこの作業の途中で、前述のとおり、過去のスライドで出した「3枚で出せる素数」の一覧が一部間違っていたことが発覚しました。