ラマヌジャン革命の成長
この記事は素数大富豪 Advent Calendar 2020 - Adventarの6日目の記事です。
ここまでほぼ順調ですね!毎日が楽しいです!!
昨日はもりしーさんの「マスプライム杯開催報告+四連覇達成!」でした。大会4連覇おめでとうございます!!
そしてしっかりまとめたブログをちゃんと決めた日に公開されていることも尊敬します。すごい。*1
今日は、マスプライム杯2020を観ていて「あれ、なんか、、変わった?」と思ったことに関して調べてみました。
それが、ラマヌジャン革命の使われ方です。
ラマヌジャン革命とは、素数大富豪の特殊ルールのひとつで、1729(タクシー数)が出されると次の瞬間から数の大小の強さが入れ替わるというものです。ラマヌジャン革命が素数大富豪の公式ルールに組み込まれたのは、2016年12月22日のことでした。
まずは毎年秋に開催されている素数大富豪大会*2において、ラマヌジャン革命の出現回数を振り返ってみましょう。
明らかにラマヌジャン革命の出現回数が激増してますよね!!どうした!?
とはいえ配信の量が違いすぎるから単純に比較はできないのでは…という方のためにベスト8だけでの比較も置いておきます。こちらでも明らかに増えています。
革命を起こした人をリストアップすると以下のようになります(敬称略)。
( )内は、起こされた革命に対して再革命により場を通常状態に戻した人の名前です。
そのセットで勝った人に☆・負けた人に★をつけ、セット自体が大会の試合時間規程より終了した場合は[☆][★]と表記しています。
2017:★タカタ先生、☆せきゅーん*3、☆もっちょ
2018:★タカタ先生、☆せきゅーん(せきゅーん)
2019:[☆]大阪分散技術コミュニティ(リュウ)、[★]大阪分散技術コミュニティ、★キグロ
2020:★プライムマン、☆ささら、★ささら(ドゥー)、☆はち(完全数)、☆はち(完全数)、★カステラ(はち)、★はち、☆nishimura、★3TK、[★]もりしー(OTTY)
それぞれのラマヌジャン革命が起きるタイミングへのリンクを貼っていますので、革命後の展開などは各動画でご確認ください。
ここまでのデータを見ると、以前は主に素数大富豪界のエンターテイナー達が出して場を盛り上げるために使われていたのが、2020年のマスプライム杯では人知を超えるようなプレイをする強いプレイヤー達が戦略としてラマヌジャン革命を採用するようになったということがわかってくると思います。
直後の対戦相手の対応はというと、ざっくりした傾向では、昔は返されるかそのままパスされて流れることが多かったですが、2020年はパスの代わりにカマトトされることが増えているようです。
ただ一方で、ラマヌジャン革命を出したプレイヤーの勝率があまり高くないというのも注目すべきところかと思います。
これはおそらく、手元に絵札が少ない(かつ1を多く持っている・相手が自分より多く絵札を揃えていることがわかっている?)という比較的不利な状況のときに革命を起こしているからと思われますが、詳しいことはよくわかりません。また、ラマヌジャン革命が起こると一般に試合が長引くことが多く、結果として時間切れの判定勝負となることも一因かもしれません。
ラマヌジャン革命を起こした上でそれを利用して形成を逆転する・勝ち切るといったことは難しいのでしょうか?
この辺りの考察に関しては、マスプライム杯準優勝のOTTYさんが12月22日に素数大富豪アドベントカレンダー22日目の記事として、プレイヤー視点でのラマヌジャン革命について語ってくださるそうなので、そちらも楽しみにしてください。
というわけで今日は、過去4年間の大会の記録を調べた結果、2020年になってラマヌジャン革命が戦略として使われるようになりつつあるということがわかりました。
もともと手札が悪い場合の一発逆転のきっかけとして生まれたようなラマヌジャン革命が、やっとその真価を認められつつあるような気がしてなんだか嬉しいです。今後もこの成長を楽しみに見守っていきたいですね。
また、今回データを集めてみて、こういった分析は年1回定期的に開催されている大会がありさらにそれが記録されアーカイブとして公開され続けていることによって可能になっていると改めて感じました。ありがとう大会!!
最近では素数大富豪トーナメントさんによるオンライン大会が通年で開催され続けているので、やろうと思えばより短いスパンでの分析もできるのかもしれません。
素数大富豪アドベントカレンダー2020、明日はキグロさんによる「素数大富豪小説の書き方」です!