にせいの日記

「自分の好きなものってなんだろう?」という疑問を解決するために、気が向いた時に好きなことを書いてみて、「自分の好きなもの」をあぶり出そうと試みています。

今だからできる素数大富豪

素数大富豪アドベントカレンダーの19日目の記事です。
昨日は山下洋輔さんの「青空の下での算楽塾サロン「素数大富豪大会」」でした。
本当に楽しそうで素敵ですね!こんな風に既存のコミュニティや場所に素数大富豪が取り入れられるのをもっと見たいです。


さて、2020年はとにかく新型コロナウイルス(COVID-19)が大流行でしたね。

おかげで人の集まる会合やイベントは開けず、家族以外の人とごはんを食べに行くことも憚られ、それゆえに素数大富豪で遊んだり布教したりするチャンスが大幅に減ったことは間違いありません。

素数大富豪は、その魅力ゆえ一度ハマると自分の生活に変化が生じるだけでなく自然と他の人にも教えたくなる、ある種の感染症のようなゲームですので、おそらくこの記事を読んでいる方は今も素数大富豪を遊びたい・広めたいという気持ちでうずうずしていることでしょう。

そこで本記事では、こんな状況下でも素数大富豪で遊び広めるにはどうしたらいいかということについて、今できる範囲のことをまとめておきたいと思います。先に断っておきますが、私にはさほど斬新な案があるわけではありません。ただ、今現在あるものや考えられることを出し切れるようがんばりますので、ぜひこれを土台にみなさんの知見やアイデアを付け加えていっていただければと思います。もし補足等があればコメントいただければと思います。


(1)オンラインで遊ぶ
最もシンプルな回答です。実際、オンライン大会は今までと変わらず開催されています。
素数大富豪で遊ぼう会も何度かオンライン開催されましたし、各大学のサークルなどもオンラインで活動しているようです。

オンラインで素数大富豪をするにあたって使えるツールとしては、以下のようなものがあります。

  • permilさんの素数大富豪オンライン
  • nishimuraさんの素数大富豪CPU
    • ルールを理解してもらった上で「遊ぶのは簡単だよ~」ということを示すためにデモンストレーションとして見せるのにちょうどいいと思います。自分+初心者 vs CPUという構図でチーム戦にしてみてもOK。
    • あとは、自主練を薦めるならこれでしょう。その場合は難易度の調整の仕方なども教えてあげましょう。
    • 唯一の難点としては、デザイン的にトランプ感が薄いので「トランプゲームで遊ぼう」と言って誘ってしまうと嘘になるかなと思います。純粋にゲームとして楽しめる人にはぴったり。
  • Zoom等のビデオ会議システム
    • 直接的には素数大富豪ツールではありませんが、みんなが使い慣れているビデオ会議システムやビデオ通話システムとトランプ(1人1組)を使えば、カードを使って素数大富豪で遊ぶことも可能です。やり方は、それぞれにトランプをきって、配り、出すカードを宣言しながら画面に見せるだけ。山札をいじったり不正をすることが容易なので大会等には向きませんが、友人と遊ぶには十分でしょう。また、初心者と遊ぶ時はむしろ経験者だけカードを調整(奇数や絵札・ジョーカーを減らすとか)してハンデをつけることや、わざと不利な手札にして楽しむこともできて便利かもしれません。
    • Zoom等でバーチャル背景を使っているとカードが画面に映らなくなることがあるので、その点だけ事前に確認しておきましょう。
    • また、素数大富豪オンラインや素数大富豪CPUと併用して遊ぶのももちろんOKです。
  • Discord
    • 素数大富豪オンラインや素数大富豪CPUと併用するならこちらもおすすめ。基本はボイスチャットですが、必要に応じて画面共有やビデオ通話も可能です。
    • マスプライム杯の懇親会やマイプライム杯エンジョイ配信リーグでも使用しましたが、今後、特に大人数でイベントを開催するならこれかなという気はしています。
    • Zoom等と比べると知名度は低いので、ソフトの使い方に慣れるまでは少し難しいという点はケアする必要があるかもしれません。

あとは今後、スマートフォン等で遊べる「素数大富豪アプリ(CPU対戦)」「オンライン対戦アプリ」などの開発が待たれます。誰か…どうにか……。*2

ただ、オンラインで遊ぶためには、そのためにサイトに接続したりソフトをダウンロードしたりする必要があります。そのため、イベント出展等で出会える「トランプをやっているのが見えたから来てみた」層に対するリーチは極めて難しいように思います。今まで以上に広報活動が重要になるということですね。*3
参入のハードルを低くするためには、既に同じようなツールを使っていて興味を持ってくれそうな別コミュニティ(ゲーム関係、数学関係)のイベントで宣伝させてもらうのが一番良いのかもしれません。


(2)家族と遊ぶ
素数大富豪を布教するにあたっての「新規層」とは、「知らない人」ではなく「素数大富豪の楽しみを知らない人」を意味します。つまり、我々の身近にもまだ「新規層」はいるはずなのです。そう、あなたの家族です。

感染症対策のことを考えると、一般に外食等の行動を制限される場合でも例外として扱われるのが、「家族」です。少なくとも今の日本では、家族とならある程度は密でも仕方ないという雰囲気があります。*4
みんなが外出を控え、休日を自宅で過ごすことが増えた今こそが家族への布教のチャンスととらえましょう。

最初は「素数なんてわからない」「難しいゲームは無理」と言われるかもしれません。しかし、そう言っていたはずの人が、素数と出会って目を輝かせる瞬間を我々は何度も目にしてきています。

家族内で素数大富豪が流行るとどんな良いことがあるかという話は、OTTYさんのご家族の体験談が役に立ちます。

素数」から導入することが難しいご家族には、もしかしたらこういった記事を読んでもらうことから始めてみてもいいかもしれません。

なお、家族(特に高齢者)へ布教する際は、やり方・楽しみ方を押し付けないことを胸に誓いましょう。家族が遊んでくれるとしたら、その目的は「素数に出会うため」ではなく、「家族で楽しくわいわいするため」です。とにかくニコニコして、楽しい雰囲気を心がけましょう。夕食後など、少しずつでも定期的に遊ぶ習慣がつけばこちらのものです。便利や素数や愉快な素数を少しずつ刷り込み、勝つ楽しみを覚えさせ、良きライバルに育てあげましょう。家族みんなで少しずつ一緒に成長していけたらとても楽しそうです。*5


(3)感染に気をつけながら対面で遊ぶ
素数大富豪はカードをみんなで共有することが不可避なので、カードを媒介してウイルスや飛沫が伝播してしまう可能性は否定できません。しかし、マスクを外すことなく遊ぶことはできます。また、必ずしも大声を出す必要もありません。それなら、ある程度気を付ければ感染リスクは抑えられると思いませんか?

気を付ける点というのは、散々言われていることの繰り返しになりますが、①少人数で*6 ②必ず正しくマスクをつけて*7 ③こまめに換気や手指消毒をしながら ④できるだけ距離をとって ⑤飲食を伴わず ⑥短時間で集中して*8 遊ぶことでしょう。
昨日の山下さんの記事にあったように、屋外で遊ぶこともリスク軽減に繋がるかもしれません。*9ただし、プレイするにあたってプレイヤー同士のキョリが近付いてしまっては屋外であることのメリットが薄れてしまいますので、やはり感染症対策が必要であることはしっかり事前に参加者と確認しましょう。

また、これらが100%の対策でないことを理解した上で、開催間隔を2週間くらいあけることも必要かと思います。*10


(4)研究・開発する
遊ぶことは一旦諦めて、腰を据えて研究に取り組むというのも、長い目で見れば素数大富豪の布教に繋がるはずです。広げるのが難しいなら、その間にできるだけ素数大富豪を深めてみませんか。
おもしろおかしくブログをしたためるも良し、Wikipediaを更新するも良し、イベント案を練るも良し、素数大富豪をテーマに論文を書くも良し、素数大富豪小説を書くも良し、マスコットキャラクターを考案して育てるも良し、素数探索プログラムを書くも良し、アプリ開発に挑戦するも良し。
あーそういえばオリジナルトランプを作るんだったなぁとか、オンライン素数大富豪教室の展開案も練りたいと思っていたんだなぁとか、やればやるほどやりたいことは増えていきます。無駄な外出が減ったはずの今だからこそ、生まれた時間を活用して新しいことを展開してみましょう。*11



さて、現時点で書けるのはこんなところでしょうか。特に目新しいことはなかったかもしれませんが、何かしらみなさんの活動のヒントになるようなことがあれば幸いです。

あとは、時流に乗って素数大富豪Youtuberとかやっても楽しいんじゃないかと思ってるんですが誰かやらないんですか?比較的初心者の人が何人かで日々コツコツと対戦を重ねて少しずつ強くなっていく様子を配信&記録するのとかも面白そう。*12

素数大富豪にはまだ発掘されていない(見せ方が確立されていない)魅力がたくさんあると思います。世間の状況に惑わされず、今だからこそできること・できそうなことにどんどん挑戦していきましょう。




最後に、関連する素数としてコロナ(567)素数を少しご紹介します。連続する数字を1枚ずつ使うので比較的手札の中でも見つけやすい&出しやすい素数です。*13

  • 332567(3密コロナ):3密だとコロナになるぞ!という標語素数
  • 443567(しじみコロナ):略して「しじコロ」*14
  • 877567(バナナコロナ):7を3枚も使う贅沢な素数。逆でも素数なので順番を覚える自信がない人におすすめ。
  • 967567(来るなコロナ):イベント前に言いたくなるやつ*15
  • 4771567(死なないコロナ)感染症を甘く見るのはやめた方がいいですが素数です
  • 567877(コロナバナナ):7を3枚も(略
  • 567881(コロナやばい):みんなが口癖のように言っている言葉ですね
  • 5671213(コロナQK):僕らはコロナでも素数大富豪がしたいんだ

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素数大富豪アドベントカレンダー、20日目の明日はMarinさんの「overKJQJとカードカウンティング」です。戦略研究もまだまだ活発でおもしろい!

*1:正確に言うと、初心者かどうかというよりは「考え込んでしまって思い切ったプレイができない人」には難しく、遊び続けてもストレスが溜まるだけになってしまうことがあります。そういう場合は、3〜4人で対戦すれば他の人の手番の時間を使って考えることができるようになるのでおすすめです。

*2:2018年の素数大富豪研究会で、素数大富豪考案者のせきゅーんさんは「できれば企業等が作ったものが出てくれれば…」と仰っていましたが、待っているだけでその機会が訪れる可能性は極めて低いので、それならどうにかして企業等の目にとまるようにできないものでしょうかねー。アイデア募集とか…何かつてのある人とか…

*3:広報ツールはtwitterだけでは足りないし、かつtwitterでも何度も繰り返し(かつ面白おかしく、または良いタイミングで)ツイートをしないと「新規層に広げる」ことは至難の技なんですよねぇ。。

*4:個人的には、家庭内で移った結果として別のコミュニティへ感染が広がっていくのであれば、同居の家族間(特に大人同士の間)でももっと気を付けるべきなのでは?と思ったりもしますが、それはさすがにしんどいんですかね。一人暮らしだとよくわかりません。でも同じ席にいるメンバーが家族だとしても外食して大声で喋るのはやめた方がいいよって誰か教えてあげてほしい。

*5:こんなことを書いていますが、私自身は家族と和気藹々するのがあまり得意ではないので、今日書いたことは全面的に妄想です。本当に家族に布教したいと思ったらOTTYさんに教えを乞うてください。

*6:なんとなくの感覚ですが、5〜6人を越えてくると徐々に「気をつけなきゃいけない」の意識が緩みやすくなります。あとは万一感染拡大があったときにクラスター判定されてしまうのも避けたいところです。

*7:鼻が出てるのはダメです。ペナルティとして手番を1回飛ばすことにしておきましょう。

*8:時間が長くなるとそれだけで気が緩みやすくなります。換気も必要になりますし、喉や目も乾きます。

*9:北海道はもはやそんなことができる気温ではないので考えてもみませんでした。笑 なお、屋外では風でカードが飛ばされる心配がありますが、山札は素数判定員が持って配る・出す札は箱に入れるなどの工夫をすると結構普通に遊べるはずです。

*10:安心して素数大富豪を楽しむためにコツコツと自粛生活を送るっていうのがもはや身も心も捧げた修行僧みたいで素敵に思えてきませんか?

*11:この(4)は、完全に今の自分の背中を押すために書きました。がんばれ自分!

*12:世間にそんなものを見たいというニーズがあるのかは知らないけど、研究材料としてとても興味深い

*13:57を含むから戦略的には……とかガタガタ言うような人はこんなところまで読んでないで戦略研究がんばってください!

*14:素数大富豪オンラインで出すとしじみぷっちょさんによく言われるやつ

*15:(感染の波が)来るなよ!という意味であり、個人に対して言ったらダメなやつです