北の謎から'16初恋(2016.6.25)
昨日はうっかり職場関係の飲み会に素数大富豪を持ち込んで盛り上がってしまい、この記事を書くことを断念してしまいました。無念。
帳尻合わせに今日2本書きます。。
てことで、
脱出ゲーム・謎解き Advent Calendar 2016 - Adventar
9日目です。
インディーズ謎解きイベント「北の謎から」、通称「北謎」。
ホーム - 北の謎からのホームページ るーるるるー
kitanazo.blog.fc2.com
北海道・札幌で毎年6月末に開催されているイベントです。
謎解きや脱出ゲームを作っている人たちが集まってわいわいしています。
以前から存在は知っていたのですが、開催日がことごとく別のイベント(出展側)とぶつかってしまい参加できずにいました。しかし、今年はやっとそのイベントへの出展がなくなったので、北謎に参加することができました!
初参加かつ単独参戦はなかなか勇気がいりましたが、twitterで背中を押してもらったりしながらなんとか参加しました。
若干迷いつつ会場に着いたら、まずは受付。ちょうど開始時間頃に行ったらめっちゃ並んでました。列整理とか手伝いたい気持ちになるくらいに。笑
受付では共通入場券500円だけを購入し、その後に公演ごとのチケットを購入します。
うちは予習などほとんどせずに行ってしまい、タイムスケジュールの前でどの公演を選んだらいいものかオロオロしていたんですが、スタッフの方が優しくわかりやすく相談に乗ってくれたので良かったです(*^^*)
参加した公演についてはまた次の記事で!
なんだか気になる1089 ~科学として楽しむ数学~
この記事は、日曜数学アドベントカレンダーの9日目の記事です。
www.adventar.org
先日の第2回日曜数学会in札幌にて、「なんだか気になる1089」と題した発表をさせてもらいました。
※第2回日曜数学会in札幌についてはこちら
nisei.hatenablog.com
今日はその内容をご紹介します。
発表概要
1089×9=9801
すべてはこの数式から始まりました。
「ある数字に2以上の数字をかけたとき、その結果が元の数の逆順になる」ということについて、じっくり考えてみたよ、という自由研究の成果発表・進捗報告が今回の発表の趣旨でした。
発表スライド
slideshareに載せてます!
なお、一部文字化けしている箇所がありますが、これは赤字の「済」の文字が入っていると思って見ていただければと思います。
内容のポイント解説
まず、発表時間5分(+質疑5分)の発表に対してスライド83枚というのは我ながらよくやったなと思います←
まぁそれはいいとして。
1089に9をかけると、逆順である9801になります。
同じようになる4桁の数字は他に、2178×4=8712というのがあります。
発表ではここをさらりと流しましたが、実はこの探索だけでも結構楽しかったです。
いくつか場合分けすれば条件を絞って手計算で見つけることができるので、気になる方はぜひやってみてください。
さらに、桁を増やして同じようになる数を探してみると、なんとも興味深い結果が現れます。
式たちを眺めるだけでわくわくしちゃいますね!
さて、ここで「n進法」という考え方が登場します。(スライド16枚目)
これ、自分にとっては昔から法則の面白みを判定するためによくやる手段なんですが、馴染みのない人から見るとちょっと面白い発想であるようです。
そして自分としては正直、10進法以外では成り立たないような法則にはあまり興味が湧かないんですが、今回はたまたまこの発想と結果を面白いと評価してもらえる機会があったので、研究がここから先に進むことになりました。褒められたらがんばっちゃうよね。
スライド20〜27枚目にある結果は、一見するとただの文字列です。nの値によって出てくる結果の量は違いますが、パッと見ではそれ以上はよくわかりません。
しかしその結果をじーっと見つめていると、だんだんと、パターンが見えてきます。
この瞬間が、時間が、本当に楽しい!
できることなら、この結果を貼り出してそのまましばらくみんなでディスカッションするようなイベントを開催したいくらいです。
しかしまぁ日曜数学会では5分でまとめて発表する必要があったので、ここでは私の発見した法則をご紹介します。
単純ですが、それっぽいパターンをまとめてnで一般化していきます。
で、nでの確認を進めていくと、なんだか法則と法則がつながり始めます。
ここまでくると、先ほどまでただの文字列に見えていた結果の羅列が、どんどん分かれて見えてきます。文字通り「分かって」きたということなのでしょう。
発表・スライドは、統一定理kを見つけたところで終わりにして、残りを「未解決問題」として提示しています。
が、実はこのスライドを作っている間に、この未解決問題達の一部が解決(nでの一般化に成功)してしまうという事件などもありました。
とはいえ、未だにパターンの掴めない結果もあるので、これからも引き続きこの結果達は眺め続けていこうと思います。
本研究の醍醐味
日曜数学会の質疑の際にもコメントをいただいたとおり、実はこの発表には「こんな結果が出たよ」ということ以外に、もうひとつ主張が込められています。
それは
整数論は科学的に楽しめる
ということです。
そもそも、この研究を一番最初に発表したのは、札幌で行っている科学勉強会の場でした。そこでは「1089の科学 〜科学として楽しむ数学〜」と題して、ほぼ同じような内容を発表させてもらいました。*1
では、「科学的に楽しむ」というのは具体的にどういうことかというと、こういうことです。
※科学勉強会でのプレゼン資料より
Eテレ「考えるカラス」*2で使われている「科学の考え方」の図ですね。
つまり「観察して、仮説を立て、実験して、考察する」、このサイクルが「科学的」なのです。
これを今回の自由研究に当てはめてみると、
- 1089×9=9801を面白いと思う [観察]
- 同じようになる数字が他にもあるにも違いない [仮説]
- 調べてみる・見つける [実験]
- 4桁以外でもあるに違いない [考察・仮説]
- 調べてみる・見つける [実験]
- なんだか法則性がありそうだ [考察・観察]
- 一般のn進数でもあるに違いない [仮説]
- 調べてみる・見つける [実験]
- 法則性をさがす [考察]
ということで、まさにこの「科学の考え方」そのままであることがわかります。
整数論は、数学の中でも特に具体的な「整数」を扱います。
一般的な理論が提示された時にも具体例で確認することができるので、そういう意味では素人にも手が出しやすい分野と言えるでしょう。*3
私自身は、学生時代、数学よりも理科が好きな人間でした。大学での数学の授業などはほとんど聞いた覚えがありません…(なぜ単位が取れたのか不思議でならない)。
でもそんな人間でも、整数論は受け入れて、自由に楽しませてくれるのです。
そしてそんな自由研究をも受け入れてくれる(ような気がする)「日曜数学」という言葉は素敵だなぁとしみじみ思う今日この頃です。
日曜数学アドベントカレンダー、明日はHaru Negamiさん(数学カフェさん?)の「キラキラ輝くクリスマスにぴったりの結晶群のおはなし」だそうです!おもしろそう!
暗号博士になろう(2016.6.4-5)
脱出ゲーム・謎解き Advent Calendar 2016 - Adventar
8日目です。
昨日に引き続き、今日も北大祭の思い出。
と言っても、こちらは出展者側としての思い出です。
はるにれ実験教室という企画の中で、知人が、暗号に関する企画(ブース)をつくることになりました。
で、せっかくなら一問一答だけじゃなくて、もうちょっと仕掛けを入れよう!と盛り上がった結果がこの企画でした。
一応、全体としては子供・親子向けを謳った企画だったので、簡単な問題も入れつつ、でもたまには悩ませつつ、という力加減が難しそうでした。(うちは知人が作ってるのを見てただけだけど)
問題・解答についてはこちらで公開していますので、よかったら覗いてみてください。
「暗号博士になろう」解説ページ - NSI
会場では、自分達が意図したとおりに体育館内を歩き回る・走り回る人たちを眺めるのが楽しかったです。
あと、「この人たちはいわゆる謎解きクラスタだな」ってわかるようなグループがいくつか来ていて、嬉しい気持ちとともに、どうしてこんな人たちに情報が伝わったんだろうと不思議に思ったりしました。
少なくともこのパンフレットだけでは、謎解き要素があることはわからないはず…
こんな企画をやってていいなら来年も参加しちゃうけど、どうかなぁ。笑
偶数カードを使おう!
この記事は、素数大富豪アドベントカレンダー8日目の記事です。
素数大富豪 Advent Calendar 2016 - Adventar
7日目はせきゅーんさんの「素数大富豪との出会い」というお話でした。
integers.hatenablog.com
このせきゅーんさんの記事がいかに素晴らしいかということについてはまた別の機会にたっぷり語りたいところではあるんですが、それ以上に今日はこの面白くて内容の濃い記事の次に一体何を書いたらいいのだというのが大問題です。こんなにやりにくいターンがあるものだろうか…。
とはいえ、素数大富豪を愛する気持ちは私も負けていない まぁ世界で10本の指に入るくらいだとは思うので、私は私で書きたいことを書きます。
かるーーーーーーい気持ちでお読みください。
◎今日のテーマ:偶数カードを使おう!
既にアドベントカレンダーのいくつかの記事でも言及されているとおり、素数大富豪のポイントのひとつになるのが「偶数カードの使い方」です。素数大富豪を最近始めて楽しいな、もうちょっと強くなりたいな、という方には、ぜひ偶数カードの使い方を重点的に覚えることをオススメしたいです。
そこで今日は、偶数カードを消費できる素数に注目してまとめてみたいと思います。
(1) 偶数2枚を消費する
アドベントカレンダー2日目のもっちょさんの記事では、こんなことが言われていました。
「自然数を10ごとに区切ったとき、素数の分布がどうなっているかは四つの要素の有無だけで表現できる」
なんか効率のいい素数の覚え方ないかな? - アジマティクス
要は下1桁の数のパターンだけで素数を大量に覚えちゃおう!というのがもっちょさんの記事のねらいだったわけですが、今回は同じようなパターンで、上2枚が偶数のものだけチェックしましょう。代わりに、カード単位で考えるので「下一桁」に11と13も含めてみます。
灰色に塗った組合せが素数です。
641, 643, 647, 881, 883, 887(, 461, 463, 467)
640台と880台は、末尾が1,3,7の時に素数になり、それ以外では合成数になります。
覚えやすさは820台に次いでNo.2だと思います。
なお、460台は同じ組み合わせで640台が出せてしまうので、素数大富豪での有用性は少し下がります。
6121, 61211
同じく、MathPowerの素数大富豪トーナメントでもっちょさんがよく出していた印象があります。
(2) 偶数大量消費型素数
246811, 68101211
前者は、冒頭でご紹介したせきゅーんさんの記事より拝借しました。
後者もセットで覚えておくとどんなカードにも対応できるかと思います。
連続した偶数カード4枚には11(J)の相性が良いようです。ただし、4681011は3の倍数ですのでご注意ください。
24611, 46811, 681011
さて、もうちょっと気軽に使えそうなものもご用意してます。
こちらは連続した偶数カード3枚に11(J)を足したもの。
ただし、8101211だけは合成数(=1231×6581)ですのでくれぐれもお間違いなきよう。
261011, 481211
同じく偶数カード3枚に11(J)を足したものです。1個飛ばしのカードが集まってしまったときも、おしりに11をつけておけばいいんですね。便利!
246810121
せきゅーんさんのブログでも何度も紹介されているのがこちら。
全ての偶数カードを集めたら、最後に1を添えてください。
世界一覚えやすい9桁の素数だと思います。
(3) 地理が好きなあなたへ
ここからは、少し趣向を変えて、語呂合わせで偶数カードの使い方を覚えていきましょう。
語呂合わせをするときは、できるだけ好きなものの方が覚えやすいと思うので、いくつかの分野に分けてご紹介します。
(4) 日本史が好きなあなたへ
歴史で数字といえば、年号!特に偶数が多く含まれる年号をピックアップしました。
私は歴史が苦手なので下記の年号がどの程度知られているものなのかはよくわかりませんが、まぁ参考にしてみてください。
(5) にせいのお気に入り素数
このブログの中では既出ですが、せっかくなので私のお気に入りの語呂合わせ素数もご紹介しておきます。
4649(よろしく)
ちなみに6449も素数で、しかも4649より大きくて強いわけですが、そんなことはどうでもいいんです。4649の方がかっこいいと私は信じています。
105863(とうごうはちろうさん)
名前がそっくりの有名人、東郷平八郎さんは日本史に出てくる人ですが、間違えて覚えないようにしてください。
(6) 2があるなら合成数出しという手も
素数に2をかけると、偶数になります。
そこで、手札に2がある場合は、とりあえず手持ちの奇数にかけてみましょう。かけられた数の一の位の数字(偶数)が手札にあれば、合成数出しができる可能性があります。
合成数出しで偶数を大量に消費すると、勝機が見えてくるのはもちろん、それ以上にとても気分がいいです。ぜひ一度お試しください。
◎まとめ
今回この記事を書いたおかげで、私もまたたくさんの素数に出会うことができました。素数大富豪は、遊ぶだけでたくさんの素数・数字に出会える、出会い系ゲームです。
こうやって自分なりにお気に入りの素数を見つけていくと、だんだん配られた手札を見ただけで何パターンもの出し方が浮かぶようになります。そして、自然と少しずつ勝てるようになります。
偶数カードの使い道はまだまだあるので、ぜひいろいろ試してみて、お気に入りの素数を見つけてください♪
最後にもうひとつだけ、この機会に覚えてほしいものをひとつ。
1663
素数大富豪アドベントカレンダーのカレンダー番号です。もちろん素数です。
www.adventar.org
明日は狡猾な狐さんが、どんな人でも楽しめる素数大富豪の魅力を語ってくださるようです!楽しみです!
集中講義「謎解き学」(2016.6.3)
脱出ゲーム・謎解き Advent Calendar 2016 - Adventar
7日目です。もはやギリギリで(ときどき間に合ってなくて)お恥ずかしい限りです。
6月の第58回北大祭にて。(写真は北大祭パンフレットより)
北大祭にもついに謎解きゲームサークルが現れました!!
うれしい!!
twitter.com
QRSと書いてクロスと読むそうです。
ということで、もちろん遊びに行きました。仕事を休んで。笑
一緒に行ってくれる友達がいなかったので単独参加だったんですが、若さみなぎる学生さん達に混じって参加するのはなかなか居場所がないというかなんというか^^;
でも、中身はちゃんとできてて楽しかったです。
初参加の人が多いと探索が雑になるよねっていうのを久々に思い出したw
あとは途中の仕掛けが難しくて置き去りにされた感はあったけど、まぁ仕方ない。。
次回チャンスがあれば、ぜひ仲間を連れて参戦したいと思います!
がんばってほしい!