にせいの日記

「自分の好きなものってなんだろう?」という疑問を解決するために、気が向いた時に好きなことを書いてみて、「自分の好きなもの」をあぶり出そうと試みています。

12月13日は素数大富豪の日

この記事は、素数大富豪アドベントカレンダー13日目の記事です。
素数大富豪 Advent Calendar 2016 - Adventar

12日目は、periaさんの「枚数毎の最大素数大富豪素数を求める」でした。
qiita.com
最大素数大富豪素数問題を見事に解決したその手腕で、なんと各枚数での最大素数大富豪素数が明らかになりました!すごい!
あと、うちがコツコツと手作業で調べたものがあっていたと確認できたことがとても嬉しいです♪



さて、本日 12月13日は、素数大富豪の日です。

今日はとにかく素数大富豪をするのに忙しく、あまりのんびりとブログを書いているわけにもいきませんので、少しだけ今日あったことを書いて終わりにします。

◎なぜ12月13日が素数大富豪の日なのか

1213(QK)と言えば、素数大富豪の2枚出し最大の素数です。
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9割以上の人はこの数が素数であることを知らずに(特に意識せずに)生きてきます。
そして素数大富豪をプレイした人の9割以上が初回でこの素数を教わり、そして覚えます。*1

多くの人が、素数大富豪を通して初めて出会って好きになる素数、それが「1213」。

だから、12月13日が素数大富豪の日なのです。

◎1213は1313に負ける

たまに「1213は2枚出しで最大」と言ってしまうことがありますが、これは正確ではありません。
1213(QK)は、2枚出しの素数の中では最大ですが、以下のような合成数出し*2には負ける可能性があります。

  • 1310(K10)=2×5×131
  • 1311(KJ)=3×19×23
  • 1312(KQ)=2×2×2×2×2×41
  • 1313(KK)=101×13

1213は、2枚出しで「最強」ではないのです。

◎「最強が他にいる」ことの価値

上記同様に、3〜5枚出しの場合でも「最大の素数」の上には、素数大富豪で出すことのできる合成数が存在します。
(3枚)KKJ → KKK=3×13×3367 など
(4枚)KJQJ → KKKK=13×73×101×137 など
(5枚)KKQKJ → KKKQJ=7×19×9873167 など

私はこのことが、素数大富豪のゲーム性をものすごく向上させていると思っています。

いわゆるゲームバランスというやつで、ゲームは「最強」が簡単に確定すると面白くありません。
オセロで最初から角に置けちゃうとか、マリオカートで出てくるアイテムが常にスターだとか、かくれんぼの鬼がエスパーで透視できちゃうとか、そういうかんじ。
「これをやれば確実に勝てる」が簡単に実現できてしまうと、ゲームとしての面白みは格段に減ってしまいます。

一方で、素数大富豪では。
手札にQKを揃えて出すことは、そこまで難しくありません。でも「KK=101×13」を出すためには少なくとも5枚のカードを揃えねばならず、なかなか大変です。だから、普段はQKが強いけど、強いと思って出したらときどき合成数でひっくり返されるということが起きて、盛り上がるのです。

本当によくできたゲームです…!

◎1枚出しの最強は?

1枚出し最大の素数は「13(K)」です。
しかし、1枚出しの時に限っては、ジョーカーが最強になります。
ただ、素数大富豪ではジョーカーを2枚使用することが基本ルールとされているので、他のカードほどではないとはいえ、かなり高確率でジョーカーが出され得ます。
正直、個人的にはこの状況はあまり好ましくないと感じていました。

ちなみに素数じゃない大富豪では、この事態を打開するためのローカルルールがあります。それが「スペ3(すぺさん)」と呼ばれる、「1枚出しでジョーカーが出された時に限り、その後に『スペードの3』を出せる」というルールです。
普段は弱くてどうしようもなくて早く手放しておきたい3のカードが、危機的な状況で突然ヒーローになるのです。

できれば、素数大富豪でもそんなカードがあればいいのになぁ…と思っていたそんなある日。


素数大富豪暫定世界一のみうらさんが面白そうなツイートをしている!!

要は8を横にして「∞」ってことですよね?たぶん。
無限素点なるものが何なのかはよくわかっていませんが、とにかく強そうです。
これならきっとジョーカーに勝てる!

しかも使うのは、普段は厄介者になりがちな8のカード!
さらにレア度を増すためにマークも縛っておきたいと思ったら、横向きにしてもほぼ同じ形を保ってくれるダイヤがある!
1枚出しのジョーカーが現れた場合にだけ使える、「横向きのダイヤの8」=「無限素点」

理想的!!


…なんてことに感動していたら仕事に遅刻しかけたというのが、素数大富豪の日の朝の思い出です。

(遅刻しそうになりながら全ての気持ちを込めた必死のツイート)



☆最後に素数大富豪の日のみなさんの様子を見てみましょう






みなさん楽しく素数大富豪しているようでなによりです!



素数大富豪アドベントカレンダー、明日はみうらさんの「ラマヌジャン革命について/素数大富豪日記11月編」です!
前回の記事をまだ読んでない人は予習して待ちましょう!
togetter.com

*1:割合に根拠はありません。すみません。

*2:素数大富豪では、その数の素因数をすべてカードで作って捨てることができれば、場に合成数を出すことができます。これを合成数出しと呼びます。(例:「2」「2」「3」を捨てて、場に「Q」または「1」「2」を出す:12の合成数出し)

クソなぞ100問とけるかな?@北謎'16

脱出ゲーム・謎解き Advent Calendar 2016 - Adventar
12日目です。

※北謎については9日目の記事で。
nisei.hatenablog.com


北謎で最後にご紹介したいのは、ブリケ!さんの周遊謎。
http://kitanazo.jimdo.com/出展団体/出展詳細/ブリケ/
twitter.com
こちらも去年のナゾガクの時に遊んで楽しかった団体さんなので参加してみました。

タイトルのとおり問題が100問あって、各自ひたすら解くというものでした。
今回は会場の都合か、周遊と言っても問題は全て1室の中におさまっていました。
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(ネタバレ解禁してると聞いたので写真あげます!差し支えあれば削除します。)

謎の中身は、ごく簡単なものから、悩んだ末に解けるもの、さっぱりわからないもの、そして思わず笑ってしまうような謎まで様々。
個人的には第54問がお気に入りです。
ただ謎が100問あるだけではなく、問題同士の間で微妙に絡みがあったりなど、なかなかじっくり楽しめそうなかんじでした。

時間の関係で途中で切り上げてしまったけど、できれば自分の限界まで解ききりたいところでした。
またどこかで別の公演に挑戦できたらいいな。

拝啓 不真面目な後輩たちへ@北謎'16

脱出ゲーム・謎解き Advent Calendar 2016 - Adventar
11日目です。

※北謎については9日目の記事で。
nisei.hatenablog.com


制作は、きまぐれボックスさん。
 きまぐれボックスの徒然日記
 きまぐれボックス (@kimagurebox) | Twitter
去年のナゾガクで出していた周遊謎がとても楽しかったので、今回もわくわくしながら参加しました。

公演タイトルは「拝啓 不真面目な後輩たちへ」。
(公演概要はこちら:http://kitanazo.jimdo.com/出展団体/出展詳細/きまぐれボックス/
実はこの公演、今年10月に内容が全公開されています。
ameblo.jp
ということで、遠慮なく中身について書かせていただきます!


とはいえ、ストーリー等については公式ブログを見てもらえればいいと思うので、ここでは個人的に特に好きだった点だけに絞ってご紹介します。

まず入口には、「科学部」と書かれた不思議な飾り。(うまく写真を撮るのは困難でした)
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科学好きとしてはここで早くも期待が膨らんでしまいます。

うちがこの公演をすごく興味深く感じたのは、科学(理科)をテーマとして扱っているという点でした。
多くの謎で、理科的要素や実験教室で使いそうな道具たちがあれこれと出てきます。

空気砲で解く謎。
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鏡を使って解く謎。
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磁石を使って解く謎。
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理科の知識を使って解く謎。
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なるほどこうやって謎にするのかとか、いろいろ面白く見させてもらいました。

あと、謎の中心となる箱は、仕組みはわからないけど、とにかくすごかった。
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どうやらこの箱が再起不能になったためにネタバレが解禁になったようです。ちょっと残念。


ゲームとしては、ひたすらバタバタしていた覚えしかないです(^^;)
それぞれの謎に対する感動の方が大きくて、結果もうろ覚えだけど…最後の方の記憶があまり無いということは失敗だったのかな?笑
でも楽しかった!そして勉強になった!

ゆうしゃとへんげのつえ@北謎'16

脱出ゲーム・謎解き Advent Calendar 2016 - Adventar

10日目です。誰がなんと言おうと10日目です。


※北謎については9日目の記事で。
nisei.hatenablog.com


北謎'16で初めに参加したのが「ゆうしゃとへんげのつえ」でした。

制作は常磐倶楽部さん。
clubtokiwa.web.fc2.com
twitter.com
何を隠そう、うちが北謎への参加を迷っていたときに「当日券もありますよ〜」と教えてくれたのがこの かみやパパさんでした。感謝。

公演については、時間が30分程度と短くて手軽に参加できそうだったので挑戦させてもらいました。
(公演概要はこちら:http://kitanazo.jimdo.com/出展団体/出展詳細/常盤倶楽部/

他の団体の公演は1〜1時間半のものが多い中で、短時間設定を活かしてたくさんの公演を回していて、ちょうどスキマ時間に挑戦しやすそうなかんじがあり、イベント全体の中でも良い役割を果たしているように見えました。


中身としては、まず、小道具がしっかりしてて感動!個人でもあんなものが作れるのか。。
うまく言えないけど、子供に遊ばせても大丈夫そうなサイズ感というか…

あとはシチュエーションもわかりやすかったし、謎は簡単すぎず難しすぎずで、楽しめました♪
人によって得意/不得意のありそうな謎が並んでいたので、自然と役割分担されてやりやすかったです。

熟練者っぽいお兄さん(初対面)と2人で挑戦して、若干ヒントをもらいつつ、無事クリアできました。満足。

40009に見る素数大富豪の無限の可能性について

この記事は、素数大富豪アドベントカレンダー10日目の記事です。
素数大富豪 Advent Calendar 2016 - Adventar

9日目は狡猾な狐さんの「ちびっこでもできる!素数大富豪の話」でした。
うちももし子供を育てる機会があれば、幼少期から当然のように素数大富豪を教え込もうと思っています*1。どうせ覚えるなら円周率より素数だ!


さて、今日のお話です。
これまでとは少し違った視点から書いてみたいと思います。

素数大富豪で出すことのできる素数素数大富豪素数

みなさんご存知のとおり、素数大富豪で出すことのできる最大の素数は、99998888777766665555444433332222131313131313121212121111111011010101111です。*2

これは、トランプ53枚(ジョーカー2枚を含む)で作れる最大の素数です。

素数大富豪で出すことのできる数(いわゆる素数大富豪素数)が全部でいくつあるかはまだ明らかになっていませんが、少なくとも、素数大富豪で出すことのできる数は有限であるということがわかります。

◎40009との出会い

今年2月、第1回日曜数学会in札幌で素数大富豪関係の自由研究をまとめて発表しました。*3
nisei.hatenablog.com

この発表準備をしていて、素数大富豪で出すことのできる素数のことをあれこれ考えていたら、ふと「逆に、素数大富豪で出すことのできない素数ってどんなものだろう?」というところに思い至ったのです。
それが、40009でした。

なお、「素数大富豪で出すことのできない素数」については、素数大富豪考案者のせきゅーんさんにより「エデンの園素数」という名前がつけられています。
integers.hatenablog.com


40009は、その数が素数であると覚えたところで、素数大富豪では一切役に立ちません。
また、40009が最小のエデンの園素数だという事実から類推される、「20001〜20009及び30001〜30009の範囲に素数がない」ということも、知ったところで素数大富豪には何の役にも立ちません。

しかし、私は素数大富豪のおかげで40009という素数に出会いました。

また最近も、同じように、素数大富豪を通して40009やその他のエデンの園素数に出会っている方がいました。*4


mattyuuさんは素数大富豪のおかげで40009や70001・70003という素数に出会ったのです。

素数大富豪を通して出会える素数

素数大富豪で出すことのできる素数は、確かに有限でした。
しかし、私やmattyuuさんが40009をはじめとするエデンの園素数に出会ったという事実からわかるように、素数大富豪を通して出会うことのできる素数の範囲は、その有限の範囲には決してとどまらないのです。

40009との出会いはまさに素数大富豪の無限の可能性を示唆していると言えるでしょう。

素数大富豪を通して出会える数が無限であるとすれば、素数大富豪を通して、どこまでも素数に富んだ人生が送ることができるということですね!まさに素数大富豪!


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幻の素数、40009!


素数大富豪アドベントカレンダー、明日は鰺坂もっちょさんの『「パッと見素数」について』です。なんだか実用的なお話の予感!(違うかも)

*1:余談ですが、我が家の定番トランプゲームは「セブンブリッジ」でした。点数計算は末っ子の私の仕事でした。

*2:最大素数大富豪素数については以下の記事をご覧ください qiita.com integers.hatenablog.com nisei.hatenablog.com

*3:第1回日曜数学会で発表した素数大富豪に関する各種自由研究も少しずつ進めたいところだけど、やりたいことが多すぎてなかなか…

*4:勝手に引用させてもらってます!あまりにナイスタイミングだったもので…